「おかえり。」
おばさんが出迎えてくれる。
私は荷物を水希ちゃんの部屋に置いて、居間へ行く。
みんなそこに集まってると思うから。
「海渡、まだ帰ってなかったんだ…。」
「波流もいるよー!」
波流が、声を上げた。
相変わらず、可愛い声。
「海渡くんも、波流くんも、久しぶりねぇ。どうせなら、ご飯食べて行って?」
「え、いいんすか?」
「やったぁ!」
海渡と、波流が、それぞれ反応するけどわざとらしい。
きっと、狙ってたんだな。
「なんなら、泊まっていきなさいよ。航の部屋じゃ狭いだろうけど、この部屋なら6人くらい寝れるでしょ?」
…6人?
航ちゃんと、水希ちゃんも、疑問に思ったらしく顔がはてなになってる。
「えと、母さん、6にんていうのは?」
「海渡くんと、波流くん、航に、深海ちゃん、あんたに登に決まってるじゃない。」
「え、」
水希ちゃんと、航ちゃんは嫌そうな顔をした。
「なんで、深海を、男ばっかのむさい寝床に連れてこうとするの!」
「深海を、海渡と波流の餌食にする気かよ!」
おばさんは残念そうな顔をした。
「で、泊まってく?」
結局、二人は泊まることにしたらしく、家に帰って荷物を取りに行った。


