私は必死になって水泳部の部室を探していた

そこに幼馴染がいるはずだから…


「航ちゃん!」

幼馴染がいたのは、水泳部ではなく、バスケ部の、部室。

背が高い航ちゃんには、ピッタリかもだけど…。

なんで、水泳部じゃないの…?

「航、知り合いか?」

背の低めの先輩が航ちゃんを、見上げる。

「幼馴染。」

それだけいうとコートに入っていった。

「おい、航、せっかく幼馴染が来てくれたんだ、案内してやれよ!校舎の中でも!」

私の横で背の低めの先輩は航ちゃんに向かって叫ぶ。

「悪いな。まぁ、あいつの性格は俺より理解してるだろうけど…。俺は、榊塔矢(サカキトウヤ)。良かったらまたバスケ部遊びに来てよ、航の幼馴染ちゃん、」

私の頭をポンポンとしてコートに入っていった。