2時間目が終わり、夏帆の所へかけよる。

「夏帆、トイレ行こ!」
「うん、いいよー!」

廊下で夏帆と歩いていると、前から琴美先輩らしき人が歩いていた。

「ね、前から歩いてきてる人琴美先輩じゃない?」
「ほんとだ。やっぱ、なんか怖いね。」

よく見ると、隣に琴美先輩とはまったくタイプの違う地味な先輩がいた。

「あれ?誰?隣にいるの。」

「たしか…。よくわかんないけどよく部活の時に来てたよ。たしか…。長田先輩だっけな」
「なんでよく来てたの?」
「いじめとかーーーー?」

笑いながら言っている夏帆だけど、私はいじめではなくもっと何か酷いことをされてるんじゃないかなと思った。
だって、隣にいる長田先輩の顔は青ざめている。

「ね、夏帆。ちょっとついていってみようか。」
「ちょ、冗談はやめ…」
「行くよ!」

ひきつった顔で笑う夏帆を無視して、無理矢理ひっぱり琴美先輩の後をついていく。

「ちょ、バレたりしたら…」
「気にしない!気にしない!」

なにか気になるんだ。
なにか…。