「団子10本くださーい。」

頼んで数分後団子が出てきた。一本手にとって食べた。

「美味しいのに…。」

真梨だって悪気があった訳じゃないのは分かってる。断られたのだって今日が初めてだし。
だけど…だけどなぜか心に穴が空いたみたいに寂しい気持ちになる…。

ずっと外を見ながら食べていると、道を挟んで斜め右の呉服屋の中で真梨と珍しく楽しそうに笑う土方がいた。

なんで…。なんで二人でいるんだ?

沖田は手に持っていた団子を地面に落としてしまった。

あ、団子…。
どれぐらい時間が経ったのだろうか。
沖田は自分が団子を落としてしまったことを今気が付いた。
だけどそれを拾おうとせず、無表情で見つめた。