我等オカ研特捜部

 私は話を続けた。

小山
「…でも本当は、その体験って以前から感じてた感覚。
 
 耳鳴り、ラップ音そして妙な気配。

 よく夜中に急に目が覚めて耳鳴りがして家の外で誰か大声で歌いながら自転車で走ってるなーて事あるでしょ?
 
 それって本当に人間なのかなって。
 
 眠いし怖いから覗かないけど
 
 確かに何かがいるような気配が…」

荒木
「怖いんですけど、もう夜外見れなんですけど」

谷口
「それはヤバいな」

小山
「ヤバいって?」

谷口
「俺は話を聞いてる途中で考えた。

 最初はありがちな二ノ宮像か人体模型の類いが校舎を走ってるかと思ってたが、その感覚の始まりは学校以外で感じてたんだろ?」

小山
「そうだけど…」

谷口
「耳鳴りがするのは昔から幽霊が近くにいるってのは有名だろ?
 
 さらに夜中に急に目が覚める時ってのは自分の家の玄関に何かが来ているって話もある。
 
 ラップ音は言わずもがなだし」

小山
「家まで?何が?」

谷口
「虫の知らせ、デュラハンの娘、死んだ友人の幽霊の訪問って所かな」

荒木
「遠くにいた正体不明の笑顔の男が自宅に全速力で押し掛けるって都市伝説もあったな」

小山
「ひいー怖、どうしよ」

荒木
「時々あるよな夜に聞き取れないけど歌って走ってる奴。
 
 一瞬だから聞き取れないだけだと思ってた。
 
 あれって妖怪語やったんかー」

谷口
「妖怪じゃ無いにしても危ないよな。
 
 大声で歌って走ってるってある意味暴走族より怖いだろ。
 
 ふむ、他人事じゃないしこれは見逃せないねー」

荒木
「出るぞ出るぞー」

小山・谷口
「俺に解明、じゃあ、出来ない、調べよう、オカルトは無い!」

谷口
「被っただろうがっ!」

小山
「ごめん忘れてた、はいっもう一度どうぞ」

谷口
「この野郎!おいっ荒木」

荒木
「出るぞ出るぞー」

谷口
「俺に解明出来ないオカルトは無い!」

小山
「そこは言うんだ。
 
 てかゼロのもセットだったんだ」

荒木
「お前にも考えた。
 
 隊長がバシッと言った後で

「そうだ!我等オカ研特捜部!」

 って言うのはどうだ?」

谷口
「ゼロそれすっ凄く良い。

 いただき。

 一体感が溢れ過ぎているな、な?

 エース」

小山
「無理」

 実際はちょっと言ってみたかったりもした。