カウンターでは猿の妖怪が煙草を吹かしながら、レコードをかけていた。
生意気にも気の効いたジャズだ。
作りは甘いが内装は結構お洒落にも感じた。
妖怪
「立ってないで座りなよ」
荒木
「ここって?」
妖怪
「BARだよい、人間の世界に疲れた我々が周りを気にせず楽しめる施設さ」
谷口
「じゃあお客はみんな妖怪?」
妖怪
「妖怪って、うはは、あんた人間みたいな呼び方するねい、変化したてか?」
小山
「じゃあなんて呼ぶんですか?」
妖怪
「大体は夜行衆っていってるけどねい、まあ鬼とか神落ちとか種族によって違うけど、俺の事はマスターって呼んでくれい」
荒木
「百鬼夜行の夜行?」
マスター
「そうさ、先ずは何か頼みなよい、ここは一応お洒落な夜行の隠れた店だぞう」
谷口
「お代って何で払えば良いんですか?」
私はお前等の心臓だーっと言われると思ったがあっさり普通のお金でいいという事だった。
マスター
「今時いらないよい
生き肝とか、トカゲとか、豚とかの方が人間よりうめいってわかるし。
だからお金が一番だ。
コーヒーでもいれるか?
うめいぞーコーヒー飲んだことねーだろい?」
小山
「じゃあお願いします」
マスター
「かしこまりい」
マスターは慣れた手付きでコーヒーを入れていた。
ちゃんとした器具を使っている。
カップを暖め、ガス抜きまで行っていた。
良い香りが狭い店に充満していく。
荒木
「普通のコーヒーなんですね」
マスター
「普通じゃねーいよ、川の源泉から汲んできた水に、長年かけた究極のブレンド豆だぞい!」
荒木
「目玉が浮いてない」
谷口
「緑色してない」
小山
「煮えたぎってない」
マスター
「何を期待したのか知らねいが、これがコーヒーって飲み物なんだよい、さては鬼の中でも低級種族だな?」
荒木
「アヤメさんとタタミちゃんの知り合いです」
マスター
「…アヤメ?…タタミ?
…親子で西大路の?」
谷口
「知ってるんですか?」
マスター
「やややべーいよ、すいませんでした。
調子こいてました。」
一気に低姿勢になったマスターは毛が逆立ち、さっきまで元気だった尻尾が股に入り大人しくなった。
荒木
「良い人だけどなー?」
マスター
「良い人?鬼ですよい。
鬼の代名詞みたいな方ですよい。
私も昔悪かったですけどそれ以上ですよい」
カランカランとなって扉が開かれた。
そこには目を見開いた老婆が口を開けていた。
老婆
「へんなんがおる!人や、人間や!」
マスター
「ええー!」
三人は一気に冷や汗を吹いた。
生意気にも気の効いたジャズだ。
作りは甘いが内装は結構お洒落にも感じた。
妖怪
「立ってないで座りなよ」
荒木
「ここって?」
妖怪
「BARだよい、人間の世界に疲れた我々が周りを気にせず楽しめる施設さ」
谷口
「じゃあお客はみんな妖怪?」
妖怪
「妖怪って、うはは、あんた人間みたいな呼び方するねい、変化したてか?」
小山
「じゃあなんて呼ぶんですか?」
妖怪
「大体は夜行衆っていってるけどねい、まあ鬼とか神落ちとか種族によって違うけど、俺の事はマスターって呼んでくれい」
荒木
「百鬼夜行の夜行?」
マスター
「そうさ、先ずは何か頼みなよい、ここは一応お洒落な夜行の隠れた店だぞう」
谷口
「お代って何で払えば良いんですか?」
私はお前等の心臓だーっと言われると思ったがあっさり普通のお金でいいという事だった。
マスター
「今時いらないよい
生き肝とか、トカゲとか、豚とかの方が人間よりうめいってわかるし。
だからお金が一番だ。
コーヒーでもいれるか?
うめいぞーコーヒー飲んだことねーだろい?」
小山
「じゃあお願いします」
マスター
「かしこまりい」
マスターは慣れた手付きでコーヒーを入れていた。
ちゃんとした器具を使っている。
カップを暖め、ガス抜きまで行っていた。
良い香りが狭い店に充満していく。
荒木
「普通のコーヒーなんですね」
マスター
「普通じゃねーいよ、川の源泉から汲んできた水に、長年かけた究極のブレンド豆だぞい!」
荒木
「目玉が浮いてない」
谷口
「緑色してない」
小山
「煮えたぎってない」
マスター
「何を期待したのか知らねいが、これがコーヒーって飲み物なんだよい、さては鬼の中でも低級種族だな?」
荒木
「アヤメさんとタタミちゃんの知り合いです」
マスター
「…アヤメ?…タタミ?
…親子で西大路の?」
谷口
「知ってるんですか?」
マスター
「やややべーいよ、すいませんでした。
調子こいてました。」
一気に低姿勢になったマスターは毛が逆立ち、さっきまで元気だった尻尾が股に入り大人しくなった。
荒木
「良い人だけどなー?」
マスター
「良い人?鬼ですよい。
鬼の代名詞みたいな方ですよい。
私も昔悪かったですけどそれ以上ですよい」
カランカランとなって扉が開かれた。
そこには目を見開いた老婆が口を開けていた。
老婆
「へんなんがおる!人や、人間や!」
マスター
「ええー!」
三人は一気に冷や汗を吹いた。

