その男、小悪魔につき。【停滞中】




そして出掛ける準備をして、彩月は近くのデパートへ向かった。



どうしよっかなぁ……



デパ地下を迷いながら歩いていると、たくさんの色鮮やかなケーキが並ぶショーウィンドウが彩月の目に留まる。



「うわ…全部美味しそう 」



思わず口に出してしまい、店員さんに話しかけられ、適当に笑顔で対応していると…



「どうしてこうなった……」



そう言った彩月の手にはケーキが5個も入っている袋が握られていた。



千尋くん、5個も食べられるのか?


まぁ、今は男の人もスイーツ食べる時代だしね!



そう思い直し、私は電車に乗って千尋くんの家へ向かった。