「すげーじゃん! 百発百中だな!」

直子に変わって、僕はさっきから浮かれていた。


それもそのはず、今日、家を出る前に母さんが、

「直子ちゃんだったら、きっとスカウトされるわよ! そうなったら心配だから、絶対に電話かけてね」

と、念を押されていたからだ。


さっき、母さんに電話をかけると、直子以上に言葉を失っていた。


僕と直子は東京見物も忘れて、家にトンボ帰りしていた。


もちろん、僕はパソコンを開いて、スターライトエージェンシーのホームページを調べ始めた。


「きっと嘘よ・・・・・・」

半信半疑の直子をよそに、僕は宝くじの抽選番号を調べるように、

名刺に書いてある事務所の電話番号と、ホームページの連絡先を重ね合わせた。



「合ってるよ・・・・・・」

僕は手に汗を握っていた。部屋のクーラーだけじゃ、この汗は引きそうになかった。