「ふわぁぁぁあ」
大きいあくびをした。
その時、物理の先生に睨まれた。
いや、だって眠いもんっ!
朝4時半はさすがに眠いっ!
あたしの前の席の菜子が振り返る。
「ねぇ、歩香どした?」
「いろいろ…」
話そうとしたけど、先生が再び厳しい視線を送ったから、あたしは、
「昼休みね」
といって、授業を聞いた。
先生が睨むだけで何も言わなかったのは、あたしと菜子は成績5位あたりには入る。
だから何も言わないんだと思う。
…まぁ、王子が新聞配達してたことは、伏せておこうかな…?
あたしも内緒にしてもらうし。