まぁ、そもそも昨日初めて話した男女が、事を秘密にする。ってかなりしんどいのも当然。
「ごめん、昨日初めて知った人なのに、こんなお願いしちゃって…」
すると、王子は少し複雑な顔をした。
…けど、
「…あぁ。」
と、了承してくれた。
「だって、歩香なりの理由があるんだろ?それなら、別に…いいよ」
その言葉にあたしが目を輝かせると、
王子はにたぁと笑った。
「しっかし、歩香がお嬢様とはねー…。」
王子のその顔は、あたしに嫌な予感しか、させませんでした。
…この時は。
あたし、お嬢様ってバレちゃいました。