キィィイイイ 目の前でする急ブレーキの音。 その前に立ちすくむ女。 確かに、女子は嫌いだ。大嫌いだ。 ただ、目の前で、しかも同じ高校の奴が死ぬなんて耐えられるわけがない。 女子なんてうざい。嫌い。 そんな思いとはうらはらに、俺の身体は勝手に動いていたんだ。 俺はその女にとびつくと、そのまま転がった。 そして、目の前を見ると、アイツが目を瞑って震えていた。 そして、アイツは俺から飛び退いた。 …普通さ、女子なら悲鳴とかあげるんじゃね? 明らか、そこらへんの女子とは反応が違った。