すると、奈子はお得意の笑顔で言ってきた



「へぇー?人が昼休みつぶしてまで捜してあげたのに?お礼言いたいって言ったのは誰だっけー?」



笑ってる。たしかに笑ってる。

でも目が笑ってないっ!!



「い、いますぐいってきます」

あたしは、その輪の中へ駆けていった。






けど、あまりに人が多くて近づくのも難しい。
きっと、女子の中でも片桐くんに近づける人っていうのが決まってるらしくて、あたしなんかが近寄ろうとすると、取り巻き女子に邪魔される。



「どーしよ…」



助けを求めて菜子を捜すけど、何故か菜子はもういなかった。