そこを見ると、人、人、人!!
しかも女子ばっか!
なに?化粧品のバーゲンセール?
そんな感じでさえもした。
「歩香?あの真ん中にいる人、見覚えない?」
菜子に指さされて見てみると、固まってる女子の中に、一人、クールな感じの男子がいた…
「……あっ!!」
その瞬間、思い出した。
女子の輪の中にいる男子は、紛れもなく、今朝あたしを助けてくれた男子だった。
黒髪の、着崩した制服…アクセサリーなんてほとんどつけてない、けど、目を惹かれる感じ…
「菜子っ!間違いないっ!彼だよ!」
奈子はふぅ、というとあたしの肩に手をおいた。
「いってきなさい」
あの中に!?
むりむりむりむり!
女子に殺されます…



