【完】貧乏な王子様!?




「やっぱ変わってないなっ!」



鈴村くんが笑顔で言った。



「えっ…」


頬杖ついていたあたしは、目を見張った。




「頭よくてー…その女子力の高さといい、
あの頃そのまんまだなー。」



鈴村くんがそういうと、教室内が沸いた。



「…鈴村くん、神無月さんのこと知ってるの?」


ある子が、そうきくと、


「おぅ。中学が同じなんだよな。
なんだかんだで1年ぶり。」


そっかぁ…まだ一年なんだ。



「久しぶり、鈴村くん。またよろしく。」




あたしは、あくまで他人のふりをした。