ガチャーーー…
俺達がそう言ったとき部屋の扉が開いた。
「あたしがーー…話すから。」
そこには、人数分の茶をもった歩香だった。
「いいよ、蒼くんと大河くんなら……
ごめん、席外してもらえる?」
歩香はメイド長さんにそう言うと、
俺達に向いた。
「ねぇ……神無月財閥の社長ー…
つまり、あたしのお父様の顔を知ってる?」
俺達が首を振ると、歩香は引き出しから
一枚の写真の入った額縁を持ってきた。
「……この人よ」
そう言って、俺達に見せられた写真は、
さっき飾られていた歩香の両親とは
別人だったーーー……