「きゃははは、それで遅刻?」
「もう、菜子笑いすぎぃ~」
大笑いする、菜子……と哀れんだ目であたしを見る、五十嵐くんと薫くん。
…あれから、慌てて学校についたあたしたちは、急いでお互いの教室へ行った。
クラスが違ったのは本当に良かった。
偶然とはいえ、一緒に来たことがバレたら大変だもん……
そして…
「おい、神無月。遅刻、初めてだからいいが、次やったら…わかるよな?黒笑」
なんてこと言われまして…
菜子が笑っております。
「あの先生、元ヤンって噂あるもんね…
イケメンで若いのに勿体ない。」
菜子ー?
五十嵐くんの前でそういうことは、
言わない方がいいと思うけど……
ちょっと不機嫌な五十嵐くんだけど、
次の菜子の言葉で吹っ飛んだ。
「探…そういえば、今日雨降るんだって…
…おうちデート……したいなぁ…」
きゃぁあー
菜子さん、小悪魔!
五十嵐くん、真っ赤になってるよ!
なんて、幸せそうな2人を見つめてた。
あたしと、2人で。