「無理するな、歩香。苦しいこと、全部吐き出せ。俺が聞いてやるから」 あたしはこくこくと頷いた。 そんなあたしを見た夏目くんは、もっとぎゅっと抱きしめると、あたしの背中をさすってくれた。 それこそ、赤ちゃんをあやすように。 あたしは夏目くんの胸の中で安心して、 顔を夏目くんの胸に埋めた。