あのあと、あたしと夏目くんは、
中庭へ歩いていった。


まぁ、一方的に引っ張られただけかな?



「ねぇ、どーしたの?夏目くん」


無言で歩き続ける彼にストップをかける。



「…歩香こそ、どーしたんだよ?」


…え?


「……泣きそうな顔してる」





…どーして…


「目に涙たまってるし。
無理しなくていいよ。そもそも、
歩香は悪くないわけだし」




それは…違うよ…?





あたしが勝手に仲良くなれたかなーなんて

あたしが勝手にそう思って

あたしが勝手に……傷ついたんだ。