レモン日和

ジリジリジリジリ………
「はぁ。。。うっせーな!セミとか黙れーーー!」
朝からセミが鳴いてて、なんとなく気分が悪い。今日はなぜか早く起きてしまったからリビングに行った。
そしてニュース見て、天気予報見ていつも通り学校に行く。

私の下駄箱になにかが、入っていた。
「なに....これ....」
もしかして、いじめ....?
心臓がバクバクした。
恐る恐る見てみると....
「この前、忘れてったよね?探してたかな?日和」
と書かれた手紙と、タオルがあった。
私のだ。。。
日和先輩からだよね?
すごく嬉しかった。私の名前知ってたのかな?
それだけでワクワクした。
しかもタオルは洗濯されていた。
いい匂い。
日和先輩の綺麗な字で書かれた手紙とタオルを握り締め、朝練に行った。
そこにはいつもと変わらない姿の叶美先輩がいた。
もし、このこと叶美先輩が知ったら、怒られるだろうな。私のせいでふたりの関係壊せないよ。
「翔ちゃん!おはよう♪」
「おはようございます!私、雑巾準備してきます!」
「ありがとう!」
さっきの手紙をポケットに入れて雑巾を準備する。
水道から見える野球部。
日和先輩だ....
ちょうどいいタイミングでこっちに来た。
そうだ....お礼言っとこ!
「あ....あの!今日、下駄箱に入れてくださってありがとうございます。」
緊張した。
「あー!無くしたと思って探してたらいけないと思ってね。じゃあ、俺は戻るから。翔ちゃんも頑張れよ!」
(翔ちゃん....名前呼んでくれた....)
「それと!裏に俺のアドレス書いてるから!」
そう言い残して、日和先輩は行ってしまった 。アドレス、知ってるんだけどな....笑
それより、名前呼んでくれたことが嬉しかった。
そしたら、叶美先輩が来た。
「大丈夫?顔赤いけど....熱中症なんじゃない?」
いいえ。違います。好きな人と話してました。なーんて言えないよ。 しかも、叶美先輩の彼氏だし....
「ホントですか?でも、頭も痛くないですし、大丈夫です!」
「そっか!無理しないでね!」

私は叶美先輩が大好き。
だから、この関係を崩したくない。
告白なんかできるかな。
でも後悔はしたくない。
叶美先輩から....日和先輩から、笑顔を奪いたくない。でも、自分の気持ちに嘘もつきたくない。
どうすればいいのか分からなくなった。