私は中学2年生。
バスケ部。
顧問がうざくて、つまらない。
おまけに1年生も、やる気がなくて、ほんとに毎日いらっとする。
そして君は日和先輩(ひより)中学3年生。
野球部。
なにやってもかっこいい。 後輩にも優しい。
キャプテンではないけれど、野球部と言えば
君と言うくらい、人気がある。
そして、君には彼女がいる。叶美先輩だ。(かなみ)バスケ部の先輩だ。可愛くて優しい。にこにこしてて絶対に彼氏がいるってかんじの先輩だ。
私の名前は翔(しょう)。
見ての通り男の子っぽい名前だ。
昔からこの名前がコンプレックスだ。
小学生の時、クラスに翔くんがいた。
そのこと同じ名前で
「お前、男みてーじゃん。」
って、よくからかわれた。
すごく嫌だった。


そして中学生になり、毎日平凡な暮らしをしている。
特別に何かあるわけでもない。
いい意味でも悪い意味でも、普通だ。
よく、普通が一番とか言ってるけど、
普通過ぎてつまらない。

私はついていない。
昨日の席替えでクラス1イケてない田畑くんの隣になってしまった。話したこともないけれど太っていて爪をかじり....だからイケてないんだよ。

授業中も、となりの田畑くんが気になって仕方ない。
「あっつー....
はぁ....給食まだかよー」
独り言がうるさい。
黙ってよ。
下敷きで仰いで、臭いがこっちに来るし。
田畑君の汗が私のプリントに付いた。

「あ。ごめんごめん。」

尋常じゃないくらい汗をかいている田畑君が笑いながら言う。
許すわけ無い。
「べつに。」
そっけない態度の私。
ホントにいやだ。

日和先輩みたいな人もいれば、田畑君のような人もいる。人ってみんな違うことを改めて感じた。