それから私はなんとか
職員室に辿り着けました!

「お前が転入生かぁ,遅かったな?」

『ちょっと迷ってしまいました』

「そっかそっかー,この学校広いもんなぁ紹介が遅れたけど俺がお前の担任のサカイだ。」

サカイ先生は
ちょいワル系の若い男の先生だった

「お前はBクラスだからなぁ…って,もう誰かとペアになったのか⁉笑」

サカイ先生は
私の首元のネックレスを見て
苦笑いを浮かべていた

『なんかいきなり,カナタくんにお前は俺のモノっとか言われたんですけど…』

「カナタ⁉ お前…カナタとペアを組んだのか⁉」

…え?

そんなに驚く事なのかな…?

「お前,転入してきて早々大変だな。笑」

「まぁ,これからよろしくな,んじゃ、教室行くかぁ」

『はいっ』

私はサカイ先生の後をついて行った

すると,“Bクラス”と書かれた
看板がある教室で足を止めた

「俺が呼んだら入ってこい」

『はい』

ガラガラ~

「はい,みんな席つけー、転入生紹介するぞー」

ザワザワッ

うぅぅ…
緊張するなぁ…

「入ってこい」

よし!ユメ!
頑張るんだ!

ガラガラ~

私が教室に入ると
シーンと静まり返った

うわぁぁぁ…

「自己紹介しろー」

『タカナシ ユメです よろしくお願いします。』

なんとか自己紹介は出来た!

「タカナシはあそこに座ってくれ」

『はぃ…』

みんなの視線が痛いです…

私は指定された席に座った

「じゃぁ,みんな仲良くなぁ」

ガラガラ~

えぇぇぇ⁉

サカイ先生は
颯爽と教室を出て行った


私はただ俯く事しか出来なかった

「ねぇねぇ」

えっ?

前の席の子に呼ばれて
私は顔をあげた

「あなたすっごく可愛いわね!私の名前はユキノ モエ!モエでいーよ!」

『…タカナシ ユメです』

「そぉんな堅苦しい敬語なんか使わないでよ!私もユメって呼んでいいかな?」

モエちゃん…か
優しいなぁ

モエちゃんは
真っ黒の長いストレートの髪の毛が
とても綺麗だった

『うん!』

「…あぁぁ!もしかして,ユメ…カナタ様とペアに?」

カナタ様…?

カナタくんってそんなに
偉い人なのかな…?

『う…うん いきなりお前は俺のモノとか言われたんだけど,イマイチ仕組みが理解出来ないの…』

「そっかぁ,転入したばっかりだからわかんないよねー,私が教えてあげる!」

『うん…ありがと!』

「この学校は二つグループに分けられてるの,簡単に言えば、Aが飼い主,Bがペットって感じかな」

へぇ…
だからカナタくんは
ペットって言ったんだ…