私は焦りながら
角を曲がると、

ゴンッ!

『うきゃっ!』

やばぃ,転んじゃう…!
っと思ったら

ぶつかった人に
抱き締められたので
転ばずに済みました!

…って!
抱き締められた⁉

え⁉
誰に⁉

「…危ねぇなぁ」

こんなに低い声が
女の子って事はありえますか…?

私はゆっくり
上を向くと,


『うぎゃーー!』

男の子だ!!

うわぁん!

「はっ⁉なんだょ…うるせぇ女だな」

この人…
すごく顔が整ってる…

私は今まで,小学校も中学校も
女子校だったから

男の人との面識が全くない…

だから,男の人には
少し警戒してしまう…

『ちょっ…離して下さい』

私は泣きそうになりながら
抵抗した

「…ふっ」

え?
何で笑うの…?

「お前,名前は?」

『…名前…ですか…?』

「あぁ,お前の名前」

『…ユメ…です』

「ユメか…俺,お前気に入った。俺の名前はカナタ。」

『カナタ…くん』

「あぁ,ユメはA?B?」

え?

血液型?

でも,私血液型
O型なんだけど…

『私…血液型O型です』

「…クククッ」

え…?

カナタくんは
一度驚いた顔をした後

堪えきれなくなったのか
笑い出した

私,何かおかしな事言ったかな…?