半分こ。



`団子屋'

2人は団子を食べていた。
勿論、全て土方の奢りだ。

美味しいので
(来てよかった。)
と思うりんであった。

だがもう1つ嬉しい事があった。

それは `普通の人'として扱われた事だ。
何かと制限されてきた彼女にとって
それは何よりも嬉しい事だった。

「土方さん。」

ふと、りんが口を開く。

「んぁ?」

土方は間抜けた声を出す。

「今日はありがとうございました。」

「……そりゃよかった。また来ような。」

土方は心底嬉しそうに言った。

「よし、一息ついたところで…桜でも見に行くか?」

「はいっ。」

りんは出来るだけ元気に返事をした。