「約束な」 「はい、約束です」 夏祭りの夜。 神崎とそんな約束を、一つ交わした。 「なあ、神崎」 「はい」 呼び掛けると神崎が少しだけ顔を上げる。 穏やかな風が頬をくすぐる。 天を仰げば、夜空にそっと浮かぶオレンジ色の満月が見えた。 「月が……」