◆◇◆
明くる日も神崎に家に来るように約束していた。
今度は朝から。
本当は先日、沙織さんが神崎に夕食を振る舞いたかったから。でもそれを神崎が遠慮して、それじゃあお昼ご飯をと沙織さんが強引に約束を取り付けた。
尋ねて来た神崎の背には、昨日買ったばかりのギター。
神崎は自分のギターを随分気に入ったみたいで、練習の時にとても誇らし気に抱える姿は見ていて俺も嬉しくなった。
「キャラメル」
休憩の合間、神崎が唐突にそんなことを言った。「この子の名前です」と付け足すように言ってギターを撫でる。
「キャラメル色だから?」
「はい。うちで飼っている犬もコーヒー色の毛で、モカって名前なんです」
「犬飼ってるのか」
「はい。とっても可愛いんです」
よほど可愛いのだろう。
言いながら幸せそうに神崎が笑う。
モカにキャラメル……
美味しそうな名前が並び、ほんの少し甘いものが食べたくなる。
明くる日も神崎に家に来るように約束していた。
今度は朝から。
本当は先日、沙織さんが神崎に夕食を振る舞いたかったから。でもそれを神崎が遠慮して、それじゃあお昼ご飯をと沙織さんが強引に約束を取り付けた。
尋ねて来た神崎の背には、昨日買ったばかりのギター。
神崎は自分のギターを随分気に入ったみたいで、練習の時にとても誇らし気に抱える姿は見ていて俺も嬉しくなった。
「キャラメル」
休憩の合間、神崎が唐突にそんなことを言った。「この子の名前です」と付け足すように言ってギターを撫でる。
「キャラメル色だから?」
「はい。うちで飼っている犬もコーヒー色の毛で、モカって名前なんです」
「犬飼ってるのか」
「はい。とっても可愛いんです」
よほど可愛いのだろう。
言いながら幸せそうに神崎が笑う。
モカにキャラメル……
美味しそうな名前が並び、ほんの少し甘いものが食べたくなる。

