月がとっても



予定が決まると、早く休みにならないだろうかと待ち遠しくなる。


一日中ギターを弾いて、
好きな音楽を聴いたりするんだろう。

それから、神崎が自分のギターを買いたいと言っていたので、一緒に見に行く約束もした。


楽しみだなと、純粋にそう思う。


こんな風に思うのはいつ以来だろう。

これまで誰かと親しくなるというのを自然と避けていたせいだろう、こんな感情を抱くのは随分久しぶりなような気がする。



神崎と俺は、

友人でもなくて、ただの先輩後輩ともなんだか違う。もちろん恋人なんかでもない。名前の定まらない関係。

けれども、とても近い距離に居る。

兄妹のような、親友のような。


……そんな距離。


説明し難い関係ではあるのもの、俺にはこの不思議な距離が、ただただ心地良かった。