月がとっても




貸し出しカードに名前を書いた。

先輩の名前の下に。


読んでみると、やっぱり芸術の世界はよくわからなくて、正直私には向いてない本だった。


それでも、本を読んでいる間は、先輩と同じ時間を共有しているみたいで。

それがなんだか嬉しくて。



それだけで、

心が少しだけ軽くなった気がした……。