「まぁそう怒るなよ、
俺だって宇宙人みたいだって言われたことがあるよ」
「宇宙人?」
不機嫌なフリをする私に、先輩は自分が宇宙人と呼ばれた子供の時のことを面白おかしく話してくれた。
同級生の子に緑色の眼を宇宙人だって笑われた……と、いつもより少し明るい口調。でも、その口調とは裏腹に、それがなんだか反対に悲しい話の様に聴こえた。
だってその時、先輩は、
その同級生と一緒に笑ってはいなかったんじゃないのかなと、そう思ったから。
だからかな、
「私は、先輩の眼、
とても綺麗だと思います」
気付いたら、そんなことを言ってしまったのは……。

