「じゃ、男子から出席番号順でクジひけよー」
と、先生の言葉を合図に男子は席を立ち上がり順番にクジを引いていった。

きっと、アンちゃんの隣狙ってるんだろうなー
と、私は思いつつ静かな男子がどこをひいたか確認をしていた。

「次、女子なー」


な、なんか緊張してきた…
次、わ、私だ…

教卓に広げられた数回折られた紙を手に取りそれを慎重に拡げていく…


ドキドキ…


アンちゃんとコウとは同じ班になりたいし、プラス隣の席は大人しい男子こい!!



バッ!!


「瑞希、席どこだった?」


「廊下側の1番後ろかな?」


私のいつもの小さい声はアンちゃんにしか届いていないと思ったがなぜかクラスの女子から痛い視線を感じる。


なんでだろう?


私より後にクジをひいたアンちゃんとは同じ班だったから嬉しくて女子からの視線を特に気にすることもなかった。



全員がひき終わりみんな一斉に席を移動し始める。


廊下側の後ろに席を移動し終えた私は隣を確認するがそこには誰もおらず私は首を傾げる。

アンちゃんの隣も空席になっていた。


今日休みいたっけ?


健康観察では自分の番がくる度にドキドキしてしまい他の人の体調など聞いてる暇がない私は休みと勝手に判断し前の席のアンちゃんとおしゃべりしていた。


「コウとは席離れちゃったね。」


「うん…。でも、アンちゃんいるし私よかったかな♪」


笑顔でそう言うとアンちゃんは隣の席を見て『そうだね。』と言ってくれた。