そう言って俺に手を出す那岐。


「那岐…」


ただそれしか言えない。


「あ、これです、那岐くん」


そう言って俺の仕事を渡した。

……って、は!?


「ちょ、おい!河合!!お前、何勝手に…」

「はいはい、もう決まったことだから。ごちゃごちゃ言わない。」


そう言いながら那岐は立ち、俺を押して部屋からだした。

次に河合が俺のカバンを投げ出した。


「おい、お前ら!いい加減に…」


バタン!


俺が言い終わらないうちに部屋の外に出し、ドアを閉めた。

しかも鍵もかけられたらしい。


一人取り残された俺は呆然とした。


「……お前らなぁ…」

「さっさと行ってこいって。いつまで意地張ってるつもりだよ?」

「…意地なんか張ってねえよ。」

「……考えてるだけじゃ何も始まらないさ。」

「え?」

「行動してみたら、なんとかなるかもしれないよ。」