あたしの叫びも虚しく、今から騎馬戦が始まる。


騎馬戦をする体型になり、いよいよ始まる。


……やっぱり慣れないや、この高さ。


「頑張ろうね、水樹さん！」

「う、うん！」


一緒に練習してきた同じグループの皆のためにも、あたしはガンバリマス！


「それでは、よーい……始め！」


その瞬間、皆一斉に走りだした。

あたしなんか振り落とされそう。

同じクラスの子たちが鉢巻を取ろうと必死に頑張る。

あたしはその相手の後ろに行き、取ろうとする。


やったー！

取れた！！


喜んだ時、隣で鉢巻を取り合っていた一人の肘があたしの頭のこめかみの部分に当たった。


「痛っ…」


あたしはバランスを崩して、騎馬から落ちていく。


ヤバく……ない…？


怖くなった。

その時、落ちていっている体が少し軽くなった。

そんな気がした。