そんなふたりが恋をした。


み、み、み、みやびって…………


そうやって男の子に言われるの
初めてだ…



「そ、そんなの、無理だよ

今までサクって呼んでたんだし

変えるのはちょっと…」




あたしは頑張って抵抗した

でもそんなのサクには通用しない




「俺が言ったことは絶対

これ命令だから

はやく呼べよ

呼ばなかったから………」




呼ばなかったから?




って、ちょっと!サク!


どんどんサクの顔が近づいてくる





「サクっ…近い」





あたしは顔を反らそうとしたけど
そんなの無意味だった


サクに顎をつままれて
クイッとサクの方を向かされた




「ダーメ

そんなことしたら口ふさぐよ?

はやく雅の声が聞きたいんだけど」





ああ~~!
もう知らない!
こうなったら言うしかないよね

勇気をふりしぼって





「いっ…せい…」






サク、いや壱成の顔がにやっとした




「よくできました」




って言われた瞬間、

あたしの唇に何かが触れた






「…ん…いっ…せ……っ」






「キスしてるときに喋るな」






あたし、今キスされてます


それもあたしの大好きな王子様に


もうこのまま壱成に任せよう


こんなの初めてだし
どうしたらいいか分からない



唇が離れたと思ったら
あたしは息が上がってた



「はぁあ、はぁあ……」



「雅、おまえファーストキスだろ」



「悪かったわね、初めてで」





なぜかあたしはいつもの自分に戻ってた
壱成の前だけのあたしに。





「俺は嬉しい

おまえの初めてを俺がもらえて。

だからこれからもおまえの初めてを
もらいに行くからな

覚悟しとけよ?」