〜凛〜

「修哉ー そろそろ凛を離しなさい?」

今だに私を離してくれない
一ノ瀬に優一がいった。

「やだ」

29回目。

「リーダー……凛さん
困ってますよ」

「やだ」

わお 30回目。

私は流石にイライラきてた。
あれこれ、20分間。
た……立ち疲れたぁ。

「一ノ瀬ぇ〜 離してぇ……
疲れたぁぁ〜」

「やだ」

31回目。
これは、一ノ瀬が「やだ」と
言った回数のカウント。

私は一ノ瀬にうんざりしてた。

「もうっ! 一ノ瀬なんか
大嫌いぃ〜‼︎」

ーパッ

一ノ瀬が離れた。
なんで離れた……?

「あー…… 凛も大変だね〜」

と優一が呆れ顔で言った。
……?
何が大変なんだ……?

まぁいいや。

「それよりリーダー
あと薫と遥さんに凛ちゃんに
合わせなくていいんですか?」

「あ……あぁ 今頃にはもう
薫と遥は戻ってる頃だ」

「リーダー行きます?」

「おうっ!」

みるみるうちに話が進む。
あ そうか。
あと2人いるのか。

どんな人なのかなぁ〜♫
またオンボロ倉庫行きか……

……ん?

それってまた、バイクに乗るの?

私は恐る恐る聞いた。
これには返事は欲しくないものだ。

「ま……またバイク乗るの?」

NOと言ってくれ……
頼むから。
マジで……‼︎

「うん 楽しみだろ?」

一ノ瀬は笑顔で行った。

あぁ……
本当、楽しみだ。
ははは

「やだぁ……」

「琴吹だけ走っていくか?」

目と顔がガチで本気だった。

「後ろに乗らせて下さい。」

これは仕方ないんだ……

「また、バイクのるの?」

と真美。
それに優一が答える。

「うん 真美ちゃん大丈夫?」

「大丈夫っ! 超楽しみっ‼︎」

……真美さぁん‼︎

「はい これ被ってね〜」

諦めてヘルメットをもらった。
あの速度をまた体験するのか……

今日も私の不幸体質は元気に
働いてます。

トホホ……