すごい……すごい、すごいっ!

一ノ瀬達は50人余りの大群を
2分でラスト10人に絞った。

真美は、
「頑張れぇ〜!」

と好きな野球チームを応援してる
見たいだった。

それはそうと、相手は
「すみません‼︎ すみませんっ‼︎」
と足掻いていた。

そして一ノ瀬は、決めゼリフみたいな
言葉を吐き捨てた。

「誰だっけ? 殺してやる〜……
何て行ったやつ おーいっ!
出てこーい……
あ 倒したちゃったか?」

一ノ瀬の顔は見たことない
笑顔だった。
気持ち悪い程に、ニコニコだった……


……キモい。
なんであんなに楽しそうなんだ……?

そして、優一がこちらにきた。

「すごいでしょ? あれが修哉なりの
ストレス (?)発散なの」

「へ……へぇー……」

私は曖昧に返事をした。

私は一ノ瀬に目を向けた。
ちょうどラスト2人の1人を殴られた
所だった。

そして最後の1人に手をかけた。

「すみませんでしたぁっっ‼︎‼︎
もうあなた達には手を出しません!
許してぇぇぇぇえ‼︎」

足掻きにあがいてた。
これが敗北者の姿か……
としみじみ思った。

「……いいぜ?」

ぱぁっと明るくなった。
が、一ノ瀬がまた敵の顔を地獄に
落とさせる様な言葉を言った。

「なんて言うと思ったかぁぁぁぁぁあっ‼︎」

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁあ‼︎‼︎」

ボゴッ‼︎‼︎……

すごい音がした。

「あー つまらんかった」

「リーダー お疲れ様っ!」

和也くんが一ノ瀬に言った。

一ノ瀬は敵をぽいっと捨てた。
漫画みたいに、倒された方々が
山積みになっていた。

真美が
「わぁっ! すごいっ!
お疲れ様‼︎」

盛大に喜んでみせた。
類くんがこっちに寄ってくる。

「凛ちゃん‼︎ みてた?」

類くんが話をかけてきた。
私は素直に……

「うん! 見てたよ
類くん お疲れ様っ!」

「へへへっ!」

と類くんは笑ってみせた。

すると、一ノ瀬が頭に肘おきの
様な感覚で私の頭に肘をどすっと
置いてきた。

「俺のは見てたかチビ」
「あ 最後の1人だけ見たよ。」


一ノ瀬はワナワナオーラを出してる。
何を怒ってるのか知らぬが……

「はいはい 修哉 お疲れ〜」

一ノ瀬を慰めるように、
優一が一ノ瀬の頭を撫でた。

「俺を心配してくれるのはお前
だけだな…… 」

「優一兄さーん そこまでリーダーを
甘えさせないで下さいね〜」

「……お前らぁぁぁぁぁぁぁぁあ‼︎‼︎‼︎」

一ノ瀬の声が河川敷に響いた。
仕方なく私が一ノ瀬に寄って
頭を撫でた。

「仕方ないなぁ〜はいっ!
お疲れ様っ!」

ーナデナデ……

「ん〜 ありがとうぉ」

一ノ瀬が緩んだ声で
返事をした。

すると、

「わぁ いいなぁ…… 凛ちゃん
俺にもやって〜」

と類くんが寄ってきた。

「うんっ!いいよ…… うわっ」

何かに引っ張られた。
後ろから一ノ瀬に抱きついてきた。

ードキッ……

「ちょ⁉︎ 一ノ瀬? な……何?」

「だめ」

「ふへぇ?」

一ノ瀬はふてくされてた。
何があったのか?

代わりに変わって、類くんが一ノ瀬の
こと睨んだと思ったらすぐ、
プーっと顔をふくました。

「ちぇ…… リーダーだけずるいや
俺も撫でて欲しかったなぁ〜」

「だからいいって……」

ぎゅ……

一ノ瀬が力を強めた。

「だめ」

の一点張り。

……?
どした⁇

「これは、面白くなりそうね……
ふふっ」

「え? どうゆう事?」

「凛っ! 頑張れ ((ニコっ」

と真美さん。
えー……
どうゆう事ですか、真美さん……

そして一ノ瀬はいっとき
離してくれなかった。