〜修哉〜

ーブルルンッ……

「琴吹ー!」

俺は、琴吹を呼んだ。
琴吹のクラスと思われる教室から、
ガヤガヤしてきた。

「あそこが、凛ちゃんの
クラスなのかなー?」

「にしても、なんでこんなに女の子
がはしゃいでんすかねー」

加藤の次に和也が言った。

この学園の女子どもはがキャーキャー
言ってる。


「「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁあっ!
一ノ瀬君だぁぁっ!」」
「「何あの中学生っ! 可愛いっ!」」

……うるせぇぇぇぇぇぇぇえっ‼︎
まだこねぇのかよっ!
琴吹のやつは‼︎

あー
イライラするわっ‼︎‼︎

イライラしたせいか、昨日の事を
思い出してしまった。

加藤……
あれは本当なのか……?
って‼︎‼︎

……俺が琴吹の事が好きみてぇじゃないかぁぁぁぁぁぁぁぁあっ‼︎‼︎

違う、違うっ!
俺はただのボディーガード‼︎

俺が頭の中で回想をやってると、
靴箱の方から音が聞こえてきた。

ーバタバタバタっ

「またしてゴメンっ」
「ヤッホー! 一ノ瀬君っ!」

琴吹が靴箱から出てきた。
それと、もう1人琴吹の横に
並んでいた。

えーと……
あぁっ! 名前が思い出せない‼︎
とうとうボケたか俺……

えーと……
あっ!
三浦だ。

そして、俺は三浦に声をかけた。

「なんで三浦まできてんの?」

俺は三浦に問いかけた。
三浦が「あー」と言った。

「凛の事が心配で……って、
きゃぁぁぁぁぁあっ!
何このイケメンたちっ‼︎‼︎」

あー
自己紹介まだっけなぁ……

最初に和也が自己紹介を始めた。

「俺は戸川和也 優一の弟です」
「優一君の弟さんかぁ〜
よろしくお願いします!」

三浦と和也がお互い自己紹介をした。
次に加藤がヒョイっとバイクから
降りた。

……あ、俺ら
バイクできました ((てへぺろ♡

「俺は加藤類! 16ですっ!」

「同じ歳なんだっ! よろしくね!」

それに、三浦が自己紹介をした。

「私は三浦真美っ! 凛の大親友です♡」

「へー凛ちゃんの友達かぁー
よろしくー」

そこで俺はきずいた。
琴吹たちの後ろで教師たちが
赤い目をギラギラさせて、
こっちを睨んでる。

「おいっ!
能天気に自己紹介してんじゃねぇぞっ!
後ろを、見ろ! 後ろっ‼︎」

琴吹達は後ろを見た。
皆一瞬で、青ざめた顔になる。

「あの〜…… これも私の
不幸体質のせいでしょうかぁ?」

震えた声で琴吹が言った。
今すぐ泣きそうな顔をしてる……

……ハッ!

琴吹の顔に気を取られた。
教師たちはジリジリと近づいて来た。

「お〜ま〜え〜らぁ〜‼︎‼︎‼︎‼︎」

「ずらかるぞっ!
琴吹は俺の後ろ!
三浦は優一の後ろ!」

「「はっ……はいぃっ‼︎」」

琴吹と三浦が同時に返事をした。
俺は琴吹を後ろに乗せ、ヘルメット
をかぶせた。

「へぶっ!」

なんだ、その変な声は……

「かぶってろ 危ないからな
ちゃんと掴まれよっ!」

「う……うんっ!」

琴吹へ手を俺の腰に回した。

俺はバイクのエンジンをいれ、
バイクを出発させた。

教師の声と女子の黄声と、共に……