〜修哉〜



「……や しゅうや……」

誰かに名前を呼ばれた。

優一か……?

「……ん〜?」

俺は曖昧に返事をする。
かなり眠い……
俺は寝てたのだろうか?

「おきろー! 一ノ瀬ー!」

琴吹の声も聞こえる。
つか、なんで琴吹が
俺の名前、知ってんの……

もういいや……
もう五分……


眠りかけたその時、

「もう、5時なんですけどー」

琴吹の友達のコールで
起きた。

流石に起きた。
俺は何時間ねてたんだ?

今は冬だ……
それに、屋上。
……いや。
結構、厚着してるけど……

本当に、
俺って……

「今日はアジトにいくのー?」

俺は優一の声でハッとした。

「あ… あぁ 行くよ」

現時点で和也に呼び出し
くらってるし。

「早くしてよね〜 ここ寒いし」

琴吹の余計な口が開いた。

おい。
誰のせいと思ってんだよ。
お前の不幸体質のボディーガード
のせいなんだぜ?

俺はこのさみぃーなか……

いや、こんな寒い中で寝てる
俺もおかしいと思うけど……

とりあえず、

「わかったよ…… はぁー
ほら、ついて来いよ。」

俺は屋上のドアを開けた。
そして、しびれる足を懸命に
動かした。