公園の脇の細い道に入って行くと、
畑がたくさん見えて、
うちのある場所よりも、少しのどかな所だと思った。
しばらく畑の中を歩いて、林の角を曲がると、
高い壁に囲まれた、大きくて白い、
四角い家が見えた。
壁づたいに歩いて行くと、大きな車が停っている車庫が見えて、
その家の門の前で、優が立ち止まった。
えっ。
えええええええー!!!!!
「こ、ここ?」
指を差すと、優は頷いて、門を開けた。
周りをキョロキョロとしながら、門の中に入ると、
広々とした庭が見えた。
「すごい......」
門から入ってすぐのところで、
あまりの豪邸に、びびっていたら、
優が門を閉めて、
私の手を繋いで、
玄関の方へと連れて行った。
そして、大きな玄関の扉を開けると、
玄関の中で、靴を履いている男の人が見えた。
「お兄ちゃん......」



