カーテンの隙間から朝の光が差し込んでいる。




枕は、びしょびしょに濡れていた。




とりあえず、ベッドから降りる。





妹の部屋のカーテンを開けると、朝の光がより多く差し込んだ。





部屋は一気に明るくなった。





あらわになる、妹の部屋。







もう使われることのない、妹の部屋。







昨日のは夢だったのか…







頬を一滴の涙がつたう。







叶うはずのない、願い。








どれだけ祈っても叶うはずのない、願い。










もう、届かない。












涙がまたこぼれそうになって、つい上を向く。









その時視界に入った、空。












久々のら雲ひとつない快晴。














それはまるで、妹からのメッセージだった。














”つらかったら上を向いて。ウチはいつでもここにいるよ ”













私は、写真の中で笑ってる妹に言った。














「おはよ。ええ天気やね」













Fin.