正直呆れて、教室を後にした。 「しっかしアンタが大学勧められるなんてねえ」 「ほんと、この学校も何がしたいんだか」 ローファーを出して上靴をロッカーにしまう。 「アンタは何になりたいの?」 お母さんに言われたけど、いまいちそんなの見つからない。 「まだいいじゃん。もう少し考えさせて」 マフラーをして外に出ると冷たい風が足に突き刺さる。 「さんむっ!」