先生は笑いながら、


「素質はあるでしょう。なんて言いましても、今回のテストもそんなに結果が悪いわけでもありませんし」


そんなことお母さんに突然言っても…


「そう、なんですか…」



「坂枝の将来の夢は?」


「まだない」


「ならそれこそいいじゃないか、大学」



いやいやちょっと待て。


そうなってくると話は別だ。



「……あたし、絶対推薦もらえないじゃん」



「ああそうだな」



「一般受験だよ!?無理でしょ!?」



だけど先生はそれを決めるのはまだ間に合うと。