「こうやって秋穂と歩くのも久しぶりだね」 「うん、」 照れ臭いけど、嬉しい。 下手したらもう無理かとか変なこと思ってたし。 「何、どうしたの秋穂。変な顔しちゃって」 「別に。ちと嬉しいなって思っただけだし」 隆裕の足が止まった。 「嬉しいね」 「……うん」 鼻をかいて、顔の赤みを取れるような薬が欲しくなった。