「は、鼻水やばいかも」 「いいよ、シャツの一枚や二枚」 「下のTシャツにまで若干…ズズッ」 なんて、とりとめのない会話が嬉しいんだろう。 「だからTシャツがなんだっての」 じりじりと離れてティッシュを取ろうとするけど、 腕は力を増すばかり。 …そして、体の拘束が緩くなったと思えば、 キス。 目を閉じながらでも隆裕の口角が緩んでいるのがわかった。 「秋穂…」 静かに床にお尻が着く。 息がかかる距離で笑って隆裕がシャツのボタンに触れた途端、 扉が開いた。