「えっと、正直な感想……
隆裕がこんなにもやらかしてくれるとは思ってなくて…」
優しい笑いに包まれる。
「本当、こんなイベントのトリをこんなことにしてしまって、ごめんなさい」
一礼すると、「いいんだよー」なんて優しい声がたくさん聞こえた。
「あたしは…実は隆裕が初恋で。
多分ここのほとんどの人よりも、恋愛経験もまだまだで、きっと想像以上に隆裕を困らせることも多くて。
だからこれからは隆裕を元気にしたり、そんなことしていきたいって思ってて。
あたしも隆裕とおんなじだよ。
離れてみて 隆裕がもっと好きになれました。…うん」
「なんか坂枝抜けてるよなー」というのと笑い声が混ざる。
「本当に今までありがとう。これからもよろしくできると嬉しいです」
花束を抱き締めて、マイクをスタッフの人に返した。

