「糞先輩」 後ろから駆けてくる音を聞いて振り返る。 「何、喧嘩?あんたの彼氏すげー顔だったんだけど…」 「違う違う喧嘩な訳ないじゃん、あたしのただのワガママ」 そう返すと陵くんの息切れがおさまるにつれて、 眉間の皺が深くなっていく。 「陵く…ん?」 「自分のワガママで泣く女ははじめて見たんだけど」 「うるさいなあ、そういう奴だって一人くらいいてもいいでしょ」