振り向くとそこには、


新品で綺麗なシャツを捲って、



少し目立つ茶髪で、



「久しぶり」




顔を見て、声を聞いて、確信をもった。





「雅人さん」




「よくわかったね、俺がっつり社会人っぽいからわかんねえかと思った」




こんなところでこんな人に会うなんて。




雅人さんは本当に大人っぽくて、前よりもずっと大きく見えた。




「あれから3月に就職先決まって、最近社会人になったばっか」




『あれから』




そうか…そんなに長くこの人と会っていなかったんだ。





「でも秋穂ちゃんもちょっと背、延びたね」




頭を撫でられる。




「そうかな」