「あの、あたし本当にこーゆーの、下手くそなんですけど」


「ん?」


「多分、甫さんもそうだったんじゃないかな…なんて思いまして」


雅人さんの視線に少し言葉を詰まらせながらも



「さっき言ったあのテストで知ったことって、隆裕の頑張りを一番知れたんですよ」



「めっちゃ頭良いんだっけ」



「…はい。本当に頭良いし要領良いし、でもそれって一つ一つどうしたら良いか考えて 色々やってみていった結果だって、なんかわかって…」



「どんだけ時間、かけたんだろうね」



それにあたしは答えられなかった。



「秋穂ちゃん」


「はい?」


「君も大学目指したら」



…―…?