「ね、隆裕」


立ち止まって隆裕の方を見る。


「ん?って…秋穂ちゃん」


「な、なんかありました?」



隆裕は若干廊下を気にして頬に触れた。



「俺、この髪好き。今の顔…かわいかった」



廊下には響かない声が、届く。



「てか ずっとか」



呟くと、久しぶりに荒々しいキスが降ってきた。



手首をがっちり片手で抑えてもう片方で体を支える。



「たか…ん…っ」


一瞬唇を離して「どうしたの?」と聞く。



「ここ、廊下!?」



「大丈夫。」



何をもって大丈夫なの!?