「そっか…」 「まあでも家のことでそんな悩んだことないし、だから秋穂にあんま言わなかっただけ」 苦笑いする表情に胸が締め付けられた。 「竜雄が居るからこんなふうに考えられるのかも」 さ、行こっか、なんて言ってまた走り出す。 少しでも七海のことが知れて、少しだけ嬉しかったりもした。 足が少し痛くなりながらも走っていくと、 七海の家に着いた。