「ていうかさ、原くんにばれていいの?あの不器用くんが隠れてバイトしてるのに」 「それは……………着替えよ」 少し吹き出しそうになりながら頷く。 学校を出ると、七海の家に向かって走る。 「あ、今日お母さんいるかも」 思い出したように言って立ち止まる。 息が切れて膝に手をついた。 「まずい?」 「あー多分大丈夫かな…」 顔がひきつっている。 「うち、結構厳しいんだよね」