「別にそんな訳じゃないよ。」
「だって全然関係ない大学までちゃんと調べてて…」
本当にあたし、何になりたいんだろうな。
「調べたんじゃないよ。知ってるだけ」
「…」
「勉強とかに疲れた時に、大学のこと考えてると気分転換になるから」
「そっか」
「…あー。秋穂の欲しい本、どこらへんにあるかな?」
そうだ、料理雑誌。
辺りを見回すとすぐに見つけられた。
「あれあれ」
「雑誌コーナー?」
七海からおすすめで教えてもらった雑誌を手に取る。
「料理、雑誌?」
「うん。料理雑誌」
「前麻川が言ってた奴ね」
頷くと「いつ料理するの?」と聞かれた。
「いつだろ…明後日の昼、かな」

